(在伊生活)大学の博士課程



イタリアの大学の博士課程についての覚書 

博士課程(Corsi di dottorato)の試験(Concorsi d'ammissione)に合格して博士課程に登録するとdottorandiとよばれます。

金銭関係

基本的にはBorsa di Dottorato di Ricercaという博士課程奨学金が 毎月支払われ、それに加えて、学会などに参加するときの費用が負担されます(その額は大学、機関によって異なります)。この場合の、奨学金(BORSA)はもちろん返済不要です。大学によっては、寮の利用や学食の利用も無料になります。また、授業料はすべて免除となります。

ピサ大学のを見てみると、詳しい金額の明記があるページがありました。
月額1,353,58ユーロ(ただし、35%をINPSという年金機構に支払うので手取りは1,195.48
ユーロと明記されています。奨学金によっては、INPSへの支払額を一部負担してくれるところもあるようです。)

その他

国やさまざまな機関が博士課程奨学金を出すので、それによって入れる人数も決まってきます。そして、約4年間の博士課程の間に、最低6ヶ月は外国に留学する、ということが条件に入っています。大学や学部によって内容はさまざまですので、各募集要項をごらんください。

興味のある方は、MIUR(Ministero dell'Istruzione, dell'Universita` e della Ricerca)というイタリアの文部省のサイトの中でも全ての大学の募集状況を見ることができます。

https://bandi.miur.it/doctorate.php/public/cercaFellowship

例えば、私の地域にある大学の一つにScuola Normale Superioreという比較的な著名な大学があるので最近のデータを見てみます。

博士課程募集要項をみると、

  • 奨学金の他に寮や学食も無料で利用できる
  • 応募締め切りは2023年8月24日、書類選考結果9月7日、口頭試験9月13ー28日
  • 各学部の研究分野、募集人数
が明記されています。各研究分野につき1人から4人(多いところは8人)募集されています。

併願

複数の大学の博士課程に出願し、書類選考に受かったらどちらの大学の試験も受けて受かった後にどちらに行くか決める、ということも可能です。

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