チャットでレッスンは可能か?



オンライングループレッスンをしていると、積極的に発言する人、こちらから声をかけると発言する人、声をかけてもなかなか発言しない人などがいます。ここでは発言は発言でも「発声」か「チャット」かという話をします。

私自身、オンラインセミナー、オンライン勉強会、オンライン懇親会、オンライン飲み会などいろいろ参加した経験がありますが、いまだにカメラオンはもとよりマイクオンもためらう時があります。
例えば、多数の人が参加するオンラインセミナーなどでマイクオンで質問する、というのはいまだやったことがありません。せいぜいチャットボックスに書き込む程度で、それさえもセミナーの種類によっては躊躇します。
20人程度のどちらかというと参加型のセミナーや勉強会でも、発言する勇気はありません。BORで3〜5人程度の人数であれば今度は発声しないと失礼かな、という気持ちもありますし、話しやすいということもあり発声参加しますが、BORが終わってその情報を皆で共有という段階になると、そこで話せる勇気はないという状態です。

という自分の状況もあるため、オンライングループレッスンでマイクオフカメラオフの学習者がいても、強制することはありません。もちろん、呼ばれて質問にも答えない、という状況になるとこちらも困ってしまいますが、マイクオフのままチャットで答える学習者もいる状況を受け入れています。何より、レッスンは毎回録画されてグループ内で共有されるので、それが嫌で発声しないのかも、と勝手に考えたりしていました。

そして学習者のほぼ100%がカメラオフです。これも、録画されるので、私が学習者の立場だったら自分の顔が他の人に見られるのは嫌だな、と思うのでカメラオンを要求したことはありません。私自身もカメラオフにしたいほどですが、教師がカメラオフはまずいかなと思うのでオンにしているだけです。一度、アバターで授業してアンケートを取ったのですが、あまり評判が良くなかったのでやむなく自己却下しました😓(慣れだとは思うのですが)

チャットのみで参加するというのには学習者側の都合もあります。
  • ルームメイトに自分が日本語を話しているところを聞かれるのは恥ずかしい
  • 職場から接続しているので状況(周りに人がいるかどうか)によりマイクオフ
  • レッスン時間に間に合わず電車や車の中から耳だけ参加
  • 何らかの理由でマイクの音声が途切れたりして聞きづらいことが多い
  • 生活音などが入る状況でレッスンを受けている
  • 声を出すよりチャットの方が好き
大抵はその状況を私に前もって知らせてくれます。

が、

なぜだかわからないけど発声せずにチャット参加、という学習者もいます。また、一時は発声していたのにいつの間にかチャットのみで参加(でも積極的にチャット発言はする)という学習者もいます。人前で話すのが恥ずかしいのか、オンラインで話すのが苦手なのか、チャット参加の方が楽だから、いろいろ理由を想像しましたが、レッスン自体は嫌でないらしく毎回のレッスンに参加してくれています。個人面談や3人グループなど少人数での会話ではマイクオン(時にはカメラオン)で参加してくれます。チャットのみ参加の理由を特に問いただすこともせずそのままにしていました。

実はここまでは前置きです(長い前置きですみません)。

ふと思いつき「日本語でチャットする」授業をしてみることにしました。

状況としては「日本語が共通言語のグループチャットの中の会話」です。テーマは食べ物の話。「こんな料理食べました/作りました」と誰かが投稿したのに反応する、という単純な設定です。Skypeで授業をしていますので、Skypeチャットをそのまま利用しました。

正直なところ、「通常チャットのみ参加」の学習者を意識しました。これだと、なんだか同等な参加度になるかな、という程度の軽い気持ちでした。

チャットの中ではイタリア語で質問もなし、日本語のみ(ローマ字も可)でチャットする。というのがルールです。

無音で授業するほどの勇気はなかったので、私だけはマイクオンで「そうだね〜」「いい質問です!」などとコメントしたり、書かれたメッセージが分かりにくい時は適度に直したりしていたのですが、そのうち、イタリア語での助けが必要になったりするとそれはマイクオンで発声して質問する形になっていることに気づきました。チャットが「パブリックの場」で、発声が「プライベート(舞台裏)の場」となっていたのです。
気がつくといつも発声しない学習者も当たり前のように私に「これはどういうのか」「質問の意図がわからなかった」など通常ならチャットでイタリア語でたずねるところを、発声してイタリア語で質問していました。

分かってもらえるかどうか分かりませんが、私にとってそれは不思議な現象でした。

そして、さらに

そのあと、「チャット」体験を終えて、グループワークをしたのですが、その時も普通に発声して発言したのです。(いつもはグループワークもチャットで参加なのに)

思いもよらず、いつもは聞けない学習者の声が聞けた、という話でした。










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